14. 母@ベッドで

冬の時期に「寒い、寒い」と頻繁に訴えて、湯タンポを使った。湯タンポはネットで購入。今や使われることが少なくなったと思われる湯タンポ、小ぶりで今風になり、十分に役立ったようである。暖房を入れていたが乾燥する。電気のパネルヒーターを使っていたのが壊れて、似ている物をネット購入。このヒーター悪くないが、8時間くらいすると切れてしまう。暖房とパネルヒーターを使い分けながら、まずまずの環境を維持。加湿は簡単な水分蒸発タイプ。

オシャレだった母はパジャマ生活。衣替えをし、夏パジャマになって、2枚を交代に着るがそれでも時々、手袋や湯タンポ。気持ちの良い風の入る季節は母にやさしい。

 

介護サービスの人達は母をきれいだと言った。もちろんお世辞込みであろう。 “つぶらな瞳”は母が介護される生活に入ってから持った特質のように思う。痩せてしまったせいもあるだろう。入浴サービスできれいにしてもらい、世話をしてもらう母は、長い間ベッドにいて失ってしまいがちな尊厳を保っていたと思う。素直に生きること、治ることを信じて、サービスを受け始めた。病院から家に戻って、「家はいい」と言ってくれた。母に孫は抱かせられなかったが、母はかわいいおばあちゃんになった。